お寺を選ぶ前に考えておくこと

お墓のことは流れに任せている人が多い

重い病気になったときや自分の家族が亡くなったとき、初めて自分の人生や死んだ後のことについて考える人も多いかもしれませんね。
自分のことならまだしも親のこととなると、死んだ後にお墓はどうしよう、どこの宗派の仏教に入信すれば良いのか迷うことも少なくありません。
例えば親が亡くなってしまった場合、事前に葬儀屋さんやお墓の手配を用意している人はあまり見かけません。
縁起が悪いと思うのも理由の一つですが、どの宗派を選べば良いのか分からないという理由のほうが多いかもしれませんね。
病院ですすめられた葬儀屋さんを呼び、その後の流れについてアドバイスをもらい、葬儀屋さんからすすめられたお寺にお墓を作るというケースはよく見られます。
決してすすめられた先が悪いというわけではありませんが、後々になって不満を抱く人も多いので、やはり事前に下調べをしておくことは必要です。

そもそも仏教でいいの?

すでにお墓がある場合はそこに入れば良いですが、何もない状態で新たにお墓を建てる場合、迷わず仏教式を選ぶ人も多いです。
もともと仏教に入っているなら良いですが、これまで何の宗教にも入ったことのない人でも、日本では迷わず仏教式のお墓を選びます。そのため、お墓を作った後で揉めることになるのです。
宗教によっては死んだ後の考え方やお墓の方式、法要なども異なりますので、どの宗教に入るかをしっかり考えなくてはなりません。日本では仏教が多いからといった考えだと、お墓を作ったあとに後悔します。
仏教を選ぶ場合でも宗派によっては考え方が違いますので、最低限でも自分が入りたいと思う宗派の考え方や教えなどを理解する必要があります。
仏教の教えは難しいと思うかもしれませんが、お寺にいって法要に参加してみる、お坊さんにお話を聞いてみるなどすると、少しずつ理解できるようになります。

仏教の教えを説く真如苑

仏教のお寺を探すなら、やはり全国に寺院のある教団のほうが安心感は強いといえます。東京に総本山のある真如苑は、世界中に寺院がある仏教教団です。
現在では約20カ国に真如苑の寺院があり、その数は100を超えています。また、世界で約100万人の真如苑の信徒が活動しています。
真如苑は京都で修行をした伊藤真乗によって開かれた寺院で、教えを学んでいる人たちは普通の主婦やサラリーマンがほとんどです。
寺院としての活動はもちろん、社会への貢献活動も積極的に行っている開かれた寺院で、ボランティア活動や災害地への寄付などを行っています。

日本にある多くの宗教法人

そもそも宗教法人とは?

現在の日本には数多くの宗教団体があります。営利を目的としない非営利団体となります。同じように営利を目的としない法人にNPO法人がありますが、宗教に関連しているか否かが違いとうことになりそうです。
多くの場合、寺社や教会といった施設があり、さまざまな公益活動を行っています。中には病院を経営しているような宗教法人もあります。
また、宗教法人の中にはさまざまな問題として物議をかもす場合もあるのですが、物事には全て良い面と悪い面があり、それがクローズアップされてしまっているということも少なくありません。ごく一部では、信者の信仰心を悪用し、テロのようなことを起こしたものもありましたが、極端な例外と言えるのかもしれません。
本来は開祖の教えを信仰し修行するというのが、宗教法人であり、教団の姿ではないでしょうか。存続のためには、勧誘も必要ですが、善しあしの分かれる部分となっています。

真如苑という教団

1936年に立教された真如苑という教団があります。開祖は伊藤真乗で、妻である伊藤友司とともに仏門に入り、京都の醍醐寺で修行をし、1938年にお堂を建立しています。お堂は東京都立川市にある真澄寺で、現在は国内外に20以上もある真如苑の寺院の総本山となります。
京都の醍醐寺で修行していたということもあり、真言宗の流れをくむ宗派のひとつということになります。日本で中心となる宗教は仏教ですが、その宗派は多岐にわたり、真如苑もその中のひとつということです。
開祖である伊藤真乗は、1989年に他界しており、現在は3女である伊藤真聰が苑主となっています。
真如苑の特徴は在家信者にあります。多くの宗教団体は、出家を中心に考えているのですが、そこが異なり、在家でも出家信者と同じように学ぶことができるのです。そのため、サラリーマンや主婦といった信者が多いというのが特徴的なのです。
社会貢献もひとつの修行と考え、ごみ拾いからボランティア活動など、さまざまな活動を行っているのです。

真如苑についてはこちらをチェック

継主の伊藤真聰

伊藤真聰は開祖である両親のもとで修行を積み、僧としての最高位である大僧正まで登り詰めています。宗教の世界は男性が多いということもあり、女性が指導者となるということは、なみなみならぬ努力があったようです。
1989年に開祖が他界し、継主となってからは、開祖の教えを説きながら、開祖の願いでもある「一人ひとりの救い」を実現させるためにさまざまな活動を行っているのです。
特筆すべきは、1997年のことです。京都・醍醐寺の金堂で、開山してから初となる女性の導師として法要を修めているのです。男性の多い仏教界ではかなりの驚きだったのではないでしょうか。
現在では、国内外を問わず宗教活動以外にもさまざまな活動を行っているのです。

新しい教団の始まり

仏陀の教えが根源

日本には多くの宗教があるのですが、そのほとんどが仏教徒だと言われています。特に個人の認識はないのですが、身内が亡くなると、お坊さんを読んでお経をあげてもらいます。お墓に埋葬するというのもそうでしょう。宗教の教えでそうしているということではなく、今までがずっとそうだからということで行っている人がほとんどです。宗教に対しての認識が以前とは変わってきているということなのかもしれません。
日本では仏教はさまざまな宗派に分かれています。しかし、教えの根源となるのは仏陀ということになり、宗派は違っていてもそれに関しては違いはないのです。

真如苑という教団

真如苑という教団が1936年に誕生しています。戦前から戦後にかけて、立川飛行機製作所で航空エンジニアをしていた伊藤真乗は、世の中が不安定になっていた時期に、京都の醍醐寺に出家し修行を重ねています。
というのも、仲間の相談相手になっていろいろな相談を受けていたところ、その人柄や家伝の易学もあって、仲間以外にも相談に来る人が集まるようになっていたのです。
集まってくる人たちの役に立ちたいという思いもあり、さらには、運慶作と言われる不動明王を迎えることになります。さまざまな考えの中で、妻と一緒に宗教家になることを志すのです。
1940年には宗教団体法が実施されているので、なかなか思うように宗教活動を行うことができません。より自身の修行に打ち込むようになり、醍醐寺の座主である佐伯恵眼大僧正猊下が、修行を指導してくれたそうです。
真如苑の特徴となるのは、出家せずとも、在家のままで出家者と同様に仏道を歩むことが出来る点です。大般涅槃経をひもといた開祖の伊藤真乗の思いなのです。
多くの新興宗教の場合、出家信者を増やすことを考えているようですが、真如苑では、出家も在家も同じといった考え方が大きく異なっています。

真如という言葉

真如苑の「真如」にはさまざまな意味が含まれています。根本的な意味としては、心理を意味していて、あるがままであることということです。真如苑の名前の由来としては、他の意味として、「今を生きる一人ひとりが、み仏の教えを学びながら、それぞれの生き方の中に幸せを見出していけるように」という思いが込められているのです。
日本のみならず、海外でもこの教えを広めるために、国内だけにとどまらず、世界で20カ国ほどに寺院を建立しています。国内では90万人ほどの信者がいますが、海外にも10万人ほどの信者がいるのです。
開祖である伊藤真乗は1989年に亡くなっていますが、その思いを継いだ娘である伊藤真聰が跡を継いで継主となって真如苑の教えを広めているのです。

いろいろな宗教のかたち

さまざまに分かれた仏教

日本にはいろいろな宗教があり、信者がいます。メジャーなものが仏教ではないでしょうか。広い意味では日本人の99パーセントが教徒と定義されているものもあります。しかし、実際には意識はほとんどない人が多いというのが現状です。
とはいえ、身内が亡くなるとお寺等に連絡をして、お坊さんを呼んで法事でお経をあげてもらうのが一般的となっています。もちろん、その納骨に関しても、お墓に入れるということを考えれば、意識してはいなくても、つながりは深いということになります。
もともとは、インドの釈迦を開祖としたものでありそのひとつなのですが、日本ではさまざまな宗派に分かれています。中でも浄土真宗、日蓮宗の割合が多くなっています。

伊藤真乗の興した真如苑

現在は世界各国に100以上もの寺院のある真如苑ですが、始まりは、伊藤真乗とその妻である伊藤友司によって、立教されたものです。現在は、娘である伊藤真聰が苑主を務めています。
立教は1936年となっていますが、1936年は伊藤真乗が真言宗の醍醐寺で得度を受け、修行を始めた年です。2年後の1938年に東京の立川市に真澄寺を建立し、1943年に真言密教の方を全て受け継いでいます。その密教の教えというのは出家して学ばなければ理解するのが難しいということもありました。万人が正しく修行を行うことができるように、大般涅槃経を所依の経典として、信仰の在り方を体系化したのです、それが、真如苑となります。
立教は1936年ということになっていますが、真如苑としては、1943年がそのはじまりということになります。

真如苑の3つの特徴

真如苑の特徴として3つのことがあります。まず、「接心」です。自分と向き合う修行のことで、本来の自分の姿を知ることで、それを日常に活かすことで、教えを歩んでいくための基本となっています。真言宗の開祖である空海が大切だと説いた「如実知自心」と同じような考えです。
2つ目が「法流」です。伊藤真乗が真言宗の醍醐寺で修行していたときに修めた伝統の法です。近年の新しい教団の中では珍しく、日常の祈りに加えて、何千年ものあいだずっと受け継がれてきた伝統の儀礼を大切にして修法を重ねるという考え方なのです。
3つ目が涅槃の教えである「大般涅槃経」です。多くの宗祖に大切にされてはいるのですが、学術的なものとして扱われることが多く、中心の経典とされることはあまりありません。教えの中心としているのはかなり珍しいことのようです。そのため、出家をする必要なく日々の実戦で信心を身に着けるということが他の教団に比べかなり珍しいこととなっているようです。

宗教法人の社会貢献

さまざまな社会貢献

宗教法人は、いろいろな形で社会貢献を行っています。行っている活動に関しては、似たようなものもあるのですが、宗教法人の数だけあるといってもよいかもしれません。
一般的な企業もさまざまな社会貢献の活動を行っています。活動の内容としては、会社の社屋の周辺のごみ拾いを行うといった手軽に始められるものが多いです。宗教法人の場合も同様で簡単なものもありますが、なかなかできないようなことをしている宗教法人もあるようです。
また、社会貢献の活動が布教活動となっている場合もあります。布教活動であるとはいえ、社会貢献をしているということは良いことですし、布教活動に関しても、無理な勧誘を行っていなければ健全な活動ということがいえます。

開発国への援助を行う真如苑

国外への活動という点では、仏教のひとつである真如苑が行っている開発国への援助というのは、少し特殊な部類になるのかもしれません。紛争が行われていたり、国が貧困で生活に苦しんでいる国の人たちへの支援を行っているのです。
諸外国からの支援がある場合もありますが、それでも行き届かない場合も多々あります。そういった国々を訪問して支援をしているのです。
もちろん、真如苑だけでは難しい場合は、専門家等と支援について相談をしているのです。場合によっては、さまざまな組織と協力して、自分たちだけでは行うことのできない支援も実現させているのです。
国に関係なく、ひとりの生命を大切にしたいという思いから行われている支援なのです。特に、スリランカに関しては、20年もの間無料で利用できる保育園を運営しているのです。

真如苑が大切にしているのは絆

さまざまな社会貢献を行っているの真如苑ですが、根底にあるのは、絆を大切にしたいという思いです。開発国への支援もそうですし、国内で行われてるものもそうなのです。国内の場合は、各地のお祭りなどの応援や、災害時のボランティア活動など、また、施設を避難場所として提供するといったことも行われています。
こういった活動に関しては、人と人とのつながりを大切に考えているからこそ行われている行動といえるのではないでしょうか。
他にも、教育や研究への助成も行っています。特に貧困で教育が受けられない子供たちへの支援を始め、宗教法人という関係からか、仏教に対する県研究の助成も行っているのです。
多くの場合、社会貢献は自分たちが行ったことに対しての自己満足という場合も多いのが現状です。しかし、真如苑の社会貢献は、相手のある支援が多く、それこそが開祖夫妻のころからの支援の在り方となっているのです。